OKIネクステックでは、実装材料・工程における最先端研究開発にも積極的に取り組んでいます。
本ページでは、当社従業員が社会人大学院で博士号を取得した「鉛フリーはんだのエロージョン抑制材料開発」について、産学官共同研究の流れ、技術背景、研究成果と実際のビジネス活用まで幅広くご紹介します。
材料技術・高度な分析力・大学との連携による技術力強化の一例として、EMS/製造受託をご検討中の皆様にも参考となる実例です。
OKIネクステック従業員である渡辺氏が、社会人大学院コースを修了し博士号を取得しました。研究内容は鉛フリーはんだによるエロージョン抑制材料の産学官共同開発です。

博士号を取得した渡辺氏
OKIネクステック(旧長野沖電気)は、2006年のRoHS指令以降、鉛フリーはんだ材料の研究開発に注力。従来のSn-Pb合金はんだから、Sn-Ag-Cu系(SAC305など)への移行に伴い、はんだ槽やこて先の「エロージョン(浸食)」という新たな課題が発生しました。従来のコーティング処理が使えない工具・ノズルへの対策として、新たな材料技術の開発が必要とされていました。
信州大学や小諸市産学官連携協議会と共に、Ni-MWCNT(多層カーボンナノチューブ複合めっき)やFe-MWCNT複合めっき等を開発。SAC305鉛フリーはんだへの耐エロージョン特性や、ぬれ性評価を行いました。
その結果、従来材料に比べ極めて高い耐エロージョン性能を持つことを確認しています。

図1 はんだ槽のエロージョン

図2 こて先のエロージョン(左)およびノズルのエロージョン(右)

図3 エロージョン特性評価結果
渡辺氏は群馬大学大学院博士後期課程(社会人コース)にて、ナノ材料を用いた鉛フリーはんだエロージョン対策材料をテーマに研究を継続。材料特性評価や論文発表を重ね、学位取得に至りました。
基礎研究の成果は、実装現場の技術課題解決だけでなく、社内分析技術力やノウハウ蓄積にも繋がります。OKIネクステックでは今後も高度な分析技術・材料開発力でEMS事業に貢献してまいります。
本研究成果を『第37回 電⼦デバイス実装研究委員会』で講演させていただきました。
外部サイト『ナノチューブ複合めっき法を用いた鉛フリーはんだエロージョン防止用材料の開発』